2月14日。浦和ナルシスのイベントにRAGAROCKで出演。この日のステージは最悪の結果となる。この日のバンドとしての演出にひとつ工夫を考案して臨んだ。それはお客さまにサイコロをふってもらい、そこで出たサイコロの「賽の目による進行」を試みようとしたものだ。二つの大きなサイコロを手作りして、諸々の段取りを打ち合わせし、それぞれサイコロにその進行内容を書き込んだ。そして本番。実際に幕が上がり、簡単なMCの後、まずメンバーがホールに向かいサイコロを投げ、転がるサイコロがお客さまの足元に届き、出た目をお客さまに読み上げてもらった。出た目によるタイトル曲を、1曲目として演奏を開始し、それを終えたところまではそれでも良かったのだろう。問題はその後に起きる。実際は当初のイメージによる「お客さまにサイコロをふってもらう」を、促してみてもサイコロを手に取ってもらえない。それでもここも本当は全然問題はないだろう。問題はこの直後。「誰も振ってもらえないので、次で最後の曲になります」と。ホールとステージの雰囲気からこのメンバートークを引き起こしてしまい、自分自身その発言に流され同意した行動を伴ったことを私は『失敗』と事後に判断している。どんなことが起きようとも、どんなふうに進行しようとも、そこに存在する多くの方が「結果OK」と感じ、またその瞬間を楽しめることができたなら、それは演出の効果だ。そう出来なければその「演出」は『失敗』である。
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