『ダメの重さ』が2g(グラム)だったとして。「大丈夫」と言う者にとって、「大丈夫の重さ」が1kg(キロ・グラム)だったとして、「大丈夫」と言う者から見る、ダメと言う者の『ダメの重さ』2gは吹けば飛ぶような重さにしか感じられない。一方、ダメと言う者から見える「大丈夫」と言う者のその「大丈夫の重さ」が1kgだったとしても、決して重そうには見えない。ダメと言う者の『ダメの重さ』2gは、ダメと言う者自体が、吹いても持ち上げても擦(こす)ろうが火で炙(あぶ)ろうが一向に除去できる気配がない。それに加え、「大丈夫」と言う者には「軽く」にしか目に映らず、ダメと言う者にとっての『ダメの重さ』2gが、どれだけ重くて厄介なものなのか、が、わかって貰えそうにない。「大丈夫」と言う者にとって、ダメと言う者の『ダメの重さ』2gにどれだけ重さがあるのか、もしそれが理解できたとしたら、ダメと言う者に対し決して「大丈夫」とは言わない。ダメと言う者にとっての『ダメの重さ』2gを、「大丈夫」と言う者が、ダメと言う者に理解できるように一緒に持とうとしてくれるのなら、『ダメの重さ』2gがどんな重さであっても、「大丈夫」と言う者と共に持ち上げられることがあるかもしれない。もしかしたらその時には「大丈夫」と言う者にとっての「大丈夫の重さ」1kgがダメと言う者にこそ重さとして理解して貰えるかもしれない。
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